【最新レポート】2022年3月のマレーシア・ニュース
この一カ月にマレーシアで暮らす日本人の間で盛り上がった現地最新情報、そしてマレーシア国内で注目されたニュースをお届けします。
【4月1日よりマレーシアの国境開放が再開!事前申請なしで自由な入国が可能に】
2022年3月8日、マレーシアのイスマイル・サブリ首相は会見を行い、2022年4月1日よりマレーシア国境を全面的に開放することを発表しました。
マレーシア政府はワクチン接種の進捗状況や重症者数がそこまで深刻ではないことを考慮し、
新型コロナのエンデミックへの移行期間とする中で国境の開放を決定。
これにより、2020年3月18日に施行されたMCO(Movement Control Order=活動制限令)以降、
約二年に渡って自由な行き来が制限されていたマレーシアの入国制限はほぼ撤廃されることとなり、
マレーシア全土に渡って観光でのマレーシア入国ができるようになります。
マレーシアへの入国に際しては、居住国出発二日前以内のPCR検査は引き続き必要となるものの、
ワクチン接種が二回完了していればマレーシア入国後の隔離は不要となります。
ただし、4月以降も公共の場でのマスク着用義務や、ワクチン接種未完了者については
飲食店での店内飲食は不可となる点などは継続のルールとなるためルールを厳守して行動する必要はありますが、
全体としてはウィズコロナへ大きく舵を切った規制緩和となり、マレーシア国内の観光や飲食業の景気回復も期待されています。
※2022年4月1日以降のマレーシア国境開放に関する詳しい内容はこちらの記事をご参照ください。
※この記事は2022年3月20日時点の情報です。ご自身のマレーシア出入国の際は必ず政府発表による最新情報を確認してください。
【安倍晋三元首相が特使としてマレーシアを訪問】
2022年3月10日~14日、安倍晋三元首相がマレーシアを訪問しました。今回安倍元首相はルックイースト政策40周年および日馬外交関係樹立65周年を記念する特使としてクアラルンプールを訪れ、アブドゥラ国王と謁見、イスマイル・サブリ首相と会談と夕食会を行うなど両国の今後の関係発展について各所にて意見交換を行いました。
中でも注目を集めたのが、3月12日午前中にマレーシア国際イスラム大学(IIUM)にて行われた記念講演です。当大学のドレスコードに則ったイスラムスタイルの服装で登壇した安倍元首相は、この40年間に渡るルックイースト政策によって得た成果について述べ、今後の両国の良好な関係維持のためにさらなる協力を惜しまない旨を表明しました。講演当日は動画のライブ配信も行われ、日本人はもとより日本に関わりを持つ多くのマレーシア人達からも注目を集めました。
【東京・大手町にディープなマレーシア料理店「ゼロツー ナシカンダール トーキョー」オープン!】
日本でマレーシアを体感できるマレーシア料理店「ゼロツー ナシカンダール トーキョー」が東京・大手町にオープン。
マレーシアとほぼ同じスタイルでの味、提供方法を再現していること、そして日本でナシカンダー専門店のオープンは初であることもあり、日本在住のマレーシア人やマレーシアに所縁のある日本人で毎日賑わいを見せ、なんとマレーシアでもネットニュースに取り上げられるなど注目を集めています!
マレーシア料理に馴染みがない方は初めて聞く料理名かもしれませんが、「ナシカンダー」はマレーシアではインド系民族やマレー系民族にこよなく愛されている、カレーを中心としたワンプレートの庶民的な料理です。
ナシカンダーの「カンダー(Kandar)」は、マレー語で「天秤棒」という意味。その昔、「ママッ(Mamak)」と総称されるイスラム教のインド系民族が、ご飯(ナシ)やカレーを竿にぶら下げて売り歩いたスタイルがそのまま「Nasi Kandar(ナシカンダー)」として定着。天秤棒での売り歩きスタイルがなくなった現代では店を構えて提供するスタイルへと変化したものの、マレーシア人がこよなく愛するマレーシア料理の一つとなっています。
ちなみに、こちらの写真はマレーシア現地でいただけるナシカンダー。
お皿の端々へのカレーの飛び散り具合が少々ワイルドに感じる方もいるかもしれませんが、とても美味しく暑いマレーシアにぴったりの辛さも魅力です!日本とマレーシア、両方でこのナシカンダーを食べ比べてみるというのも楽しそうです。
4/1からムスリムの方々はラマダーンに入られます。ラマダーンとは、イスラム教徒が「断食」を行う月のことです。
ゼロツー ナシカンダール トーキョーでは、4/1から4/30まで、スペシャルメニューのラマダーンセットを楽しむことができます!
【ラマダーン限定セット 1,680円)】
お好きなライス、お好きな副菜3種、お好きなカレー2種、メイン:フィッシュフィンガーフライ、ラムカトゥレット、マサラエッグ
皆様も是非、日本でマレーシアの本場の味を楽しんでみてください!
【三味線や和太鼓で盛り上がる!日本民謡を楽しめる音楽イベント開催】
2022年3月4日~5日、国際交流基金主催によるルックイースト政策40周年を記念する音楽イベント
「MIN’YO – Music Concert of Japanese folk songs」が開催され、
会場となったKL Pacは日本民謡ファンや日本の文化に触れたい人達が集い、大いに盛り上がりました。
今回、このイベントのために日本から津軽三味線や尺八、和太鼓などの奏者を招待。
北海道や青森の民謡が披露された他、マレーシアのボルネオ島にあるサラワク州の伝統弦楽器Sape(サペ)の奏者でありシンガーソングライターのAlena Murang(アレナ ムラン)さんとのコラボレーションによる演奏も行われました。
マレーシアでは長く続いたMCO(活動制限令)で、この二年間コンサートやライブといったステージは行われていなかったこともあり、
当日は久しぶりの日本音楽の生演奏を聴けることを待ち望んでいた多くの観客が来場。
臨場感あふれる生の演奏を楽しんだことはもちろん、長らく日本に帰ることができずにいた人達にとっては
日本の雰囲気を感じられる貴重な時間にもなりました。
【2022年3月のマレーシア最新情報まとめ】
4月からの国境開放と自由な行き来が復活!という嬉しいニュースで人々の表情が一気に明るく感じられた3月のマレーシア。
町に旅行者の姿も戻ってくる4月以降のマレーシアがどのように変化していくのか、4月以降のマレーシア・ニュースをどうぞ楽しみにお待ちください。