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【完了】PNB118、TRX106が続々と完成予定!経済は堅調移行とマレーシア政府発表

マレーシアは新型コロナ肺炎によって世界的パンデミックとなるまでは順調に経済成長を続けていました。2001年3月から2020年12月までのGDPの平均成長率は5.0%で、2010年には過去最高となる10.3%を記録しました。
この堅調な経済成長の基盤となるのは2001年以降の継続的な貿易黒字や国内外からの積極的な投資などが背景にあるとされています。

マレーシア統計局の分析によると、マレーシアの経済成長は2019年のパンデミック前のレベルを下回っているものの、2021年の第4四半期においては、2019年の第4四半期のレベルを0.01%上回り復調傾向にあります。
このような中で、経済回復の起爆剤になると期待されているのがクアラルンプールに建設される2つの超高層タワーです。
これらの高層タワーの経済効果や建設目的などから今後のマレーシアの経済との関係性をお伝えしていきます。

ムルデカPNB118(Merdeka PNB 118)

ムルデカPNB118,TRX106

ムルデカPNB118(Merdeka PNB 118/Warisan Merdeka Tower)は、その数字が示すように118階建で、高さ約678.9mとなる超高層タワーです。ムルデカ(Merdeka)とはマレー語で「独立」の意味でそのタワーそのものの形が独立宣言時の手を挙げた。完成すると2022年3月現在、世界で一番高い高層建築として知られる中東・アラブ首長国連邦ドバイにある高さ828mのブルジュ・アリファ(Burj Khalifa)に次いで世界で2番目に高いビルとなる予定です。

メルデカPNB118の場所

ムルデカPNB118(Merdeka PNB 118/Warisan Merdeka Tower)はペタリン・ヒル(petaling Hill)と呼ばれるエリアにあり、マレーシア独立の歴史にとっても重要な場所で、元々はムルデカ・パーク(Mrdeka Park)という10haの公園でした。具体的にはチャイナタウン(中華街)のほぼ隣に位置します。周辺はクアラルンプールでも有数の古くからある住宅街でショップハウスが立ち並ぶエリアとなっています。最寄り駅はMRTのスンガイブローカジャン線(SBK Line)のメルデカ駅(Merdeka)から直結されます。

ムルデカ118の基本情報

ムルデカPNB118(Merdeka PNB 118/Warisan Merdeka Tower)は「住居」「ホテル」「商業スペース」と3つの層で構成されます。118階のうち100階部分が賃貸可能となっていて、オフィスが83階分、ホテルが12階分、居住部分が5階分となっています。周囲にはショッピングモールなど商業施設が配置される予定で、駐車場8500台分が確保されています。ホテル運営は5つ星のパークハイアット(Park Hyatt)が運営を行うことも発表されています。
115〜117階は展望デッキとなる予定で一般入場が可能ですが、最上階となる118階はVIP専用ルームとなる予定です。

ムルデカPNB118,TRX106

ムルデカPNB118とマレーシア経済について

ムルデカPNB118(Merdeka PNB 118/Warisan Merdeka Tower)の総工費はRM50億(約1400億円)以上かかったということで、一部批判もありました。
しかし、マレーシア政府は新型コロナをエンデミック(風土病)扱いにすると発表。これは経済の早急な回復が必要との判断に基づいています。

政府はクアラルンプール市内の都市の空洞化を再開発することによって防ぎ、新たなランドマークとなることから、経済回復に必要なビジネス、新たなコミュニティの形成などの起点にしたいと考えています。
特に19世紀初頭の面影を残すペタリンストリート(中華街)、プドゥ(Pudu)など周辺地域には小さく歴史あるショップハウスとなっていたため開発が進まないエリアでもありました。再開発のゲームチャンジャーになるうるかどうかは今後の周辺地域のインフラ整備などにもよるとと見られています。
ムルデカPNB118(Merdeka PNB 118/Warisan Merdeka Tower)がビジネス、コミュニティの活性化などに大きく寄与し、またインフラ整備によってもたらされる経済効果は日本円にして数千億円にも及ぶと試算されています。

【データ】
ムルデカPNB118(Merdeka PNB 118/Warisan Merdeka Tower)
住所:Cangkat Stadium, City Centre, 50150 Kuala Lumpur
URL:https://www.merdeka118.com

エクスチェンジ106(The Exchange106)

ムルデカPNB118,TRX106

エクスチェンジ106(The Exchange106=TRX106)は通称TRXと呼ばれている95階建ての超高層建築です。高さ約445.5mで世界で21番目に高いビルとなり、マレーシア国内でも3番目の高さを誇ります。最高部にある12階分に相当する吹き抜け天井部分は「王冠」と呼ばれています。夜にはライトアップされクアラルンプール中心部の新たなランドマークとして注目されています。

エクスチェンジ106の場所

クアラルンプール屈指の繁華街ブキッビンタンからMRTのスンガイブロー・カジャン線(SBK Line)で1駅、タン・ラザック・エクスチェンジ駅(Tun Razak Exchange)に直結しています。また、都心に位置するにも関わらず、周辺の6つの主要幹線道路と高速道路へのアクセスが可能となっています。
幹線道路を挟んで反対側にはアジアの中でも伝統ある会員制名門ゴルフ場、ロイヤル・セランゴール・ゴルフ・クラブ(The Royal Selangor Golf Club)があることでも知られています。

エクスチェンジ106の基本情報

エクスチェンジ106(The Exchange106=TRX106)はマレーシア財務省(Ministry of Finance)主導のプロジェクトです。開発の最終段階に至るまでは今後15年かかると言われています。周辺には商業施設エクスチェンジTRX(The Exchange TRX)が建設される予定となっていて、日本からはアンカーテナントの1つとして西武デパート(Seibu at the TRX)が出店する予定。
周囲にはアフィン銀行本社、HSBC、プルデンシャル保険など金融関連会社がテナントとして入居しています。

ムルデカPNB118,TRX106

エクスチェンジ106とマレーシア経済について

エクスチェンジ106(The Exchange106=TRX106)は、クアラルンプール市内中心部の国際金融特区として機能することを目的に計画的に開発されています。英最大規模のHSBC銀行は今回本社機能の一部をTRXに移転するにあたり、RM10億4000万(約292億円)を投資しています。
HSBCホールディングスは2021年度に世界の銀行ランキング8位となっており、この積極的な投資からアジア経済の国際金融ハブとしてマレーシア経済への期待を示すものとしてとらえられています。

マレーシアは経済成長率7%を目指し、ワワサン2020(Wawasan 2020)という目標を掲げ2020年までに先進国入りすることを目標としてきましたが、新型コロナ肺炎の世界的なパンデミックにより経済は停滞してしまいました。
エクスチェンジ106(The Exchange106=TRX106)の完成に期待されるのは、建築業界のみの経済効果だけではなく、今後の経済成長に欠かせない技術面での進展です。マレーシア与党連合の1つである統一マレー国民組織(UMNO)は「TRX106などの高層建築に期待されているのは外国資本の流入以外に高技能者の移住の促進、研究開発の促進などエンジニアリング部門の強化である。国内の大学などで補いきれない知見を補填することが国の発展を促す方法の一つである」と2021年3月に公式サイトでコメントをしています。

【データ】
エクスチェンジ106(The Exchange106)
住所:Tun Razak Exchange, Imbi, 55188 Kuala Lumpur
URL:https://www.exchange106.my/

ムルデカPNB118,TRX106

マレーシアの経済特区について

近年マレーシア増えている経済特区(Special Economic Zone=SEZ)。2009年以来、外資の参入がしやすくなったため、外国直接投資(FDI)を誘致するために経済政策として独自のロードマップを提供しています。経済回廊とも呼ばれる地域が国内は5カ所あります。

①東海岸経済地域(ECER)
②北回廊経済地域(NCER)
③イスカンダルマレーシア(IM)
④サバ州(SDC)
⑤サラワク州(SCORE)

すでに開発が進むこれらのエリアにはそれぞれ税制優遇するなど外国企業の誘致を促す経済特区を有し、国内外からの投資を集め成果をあげています。
経済回廊は首都クアラルンプールなど既存の開発地域ではなく、土地が潤沢にある郊外へ投資を誘致する狙いから始まりました。
インフラ整備と法規制の緩和を組み合わせることで、自由貿易を促進することが可能となり、進出した外資系企業にとっては免税、地元人材の雇用などによるインセンティブなどさまざまなメリットがあります。その結果、エネルギー産業、製造業、観光などさまざまな分野において、投資先としても安定した発展がのぞめることから注目を集めています。

マラッカ州マラッカ沿岸部において全長33kmにおよぶ開発が進められているメラカ・ウォーター・フロント経済特区(Melaka Waterfront Economic Zone=M-WEZ)もその1つです。

マレーシア国内屈指の観光地であり、世界遺産の街マラッカとしてすでに知名度はあり、シンガポールとクアラルンプールのちょうど真ん中に位置します。かつては東南アジアの重要な港としてその名が知られていましたが、近代化の中でその役割が生かしきれていないことから再開発が決まりました。
マラッカの経済特区はほかの地域とは違い、貿易やITインフラ整備を中心とした経済ハブとして経済回復の核になることが期待されています。

余談となりますが、2021年11月に発表されたIMF(国際通貨基金)のデータを元に購買力で調整したGDPによる国の順位が発表されています。

それによると、192の国と地域の中において、マレーシアのランクは$29,048で57位となっています(日本は34位で$44935)。この順位で見る限り、マレーシアの経済力について今後の期待感を含む数字と言えるのではないでしょうか。

参照:世界で最も裕福な国、貧しい国のランキング2021

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